読書記録④:花王の経理パーソンになる(★★☆☆☆)

読書

感想

花王の経理業務の素晴らしい創意工夫が丸わかり!!を期待して読んだが正直思ったより薄味な本だった。

特に前半部分は「花王の経理」とはこうだ!という話より、工業簿記を花王の製品を例にして説明しました〜、という感じ。私が求めていたのはそれじゃない

SAPシステムを実際に導入している身としては後半に出てくるファイナンスやSAP導入の話の方が面白かった(ページ極小だけど)。

システム導入の話の最後に「他社ではERPを導入しても前のシステムのほうが使い勝手が良いと感じる人が多い一方で、花王でのERP導入は密なコミュニケーションと妥協を許さない姿勢で進められたため、そういった声は聞かれなかった」みたいなことが書いてあったが、システム屋としてはっきり言わせてもらいます、ダウトです。(迫真)

全体的に花王万歳感があったのが気にかかる(ある程度は仕方ないが)
例えば、工場経理は入社1,2年目の社員が担当で、早くから原価・利益意識が醸成されるんだ!と書いてあったが他の会社でもよくある普通のローテだしその意識本当に役に立つんだっけ?と思ってしまった。

むしろ新卒が工場という地方配属になるのは時代逆行で減点だよね、従来続いているローテを正当化しているだけでは。

あと、amazonにとても参考になるレビューがある(toramileという方)。
本よりこのレビューのほうが勉強になった。

評価:★★☆

こんな人におすすめ

原価計算やっている人は参考になるかも…?

良かった点

・他社事例が多少なりとも知れる

悪かった点

・花王マンセーが鼻につく
・原価計算の話ばかり、仮にも「経理パーソンになる」というタイトルなら満遍なく分野を取り上げてほしい
・花王ならではの経理丸わかり!を期待すると痛い目見る、花王を例にして原価計算を説明している感じの本

書籍情報

著者名:吉田 栄介
出版社:中央経済社
出版日:2020/1/18
ジャンル:ビジネス書
ページ数:147ページ

花王の経理パーソンになる(amazonリンク)

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