仕事ができない上司から逃げたほうが良い4つの理由

キャリア

ばいおです。大きなシステムをお客さんの会社に導入する仕事をしています。

あなたは仕事のできない残念な人が直属の上司となってしまったことはありますか?

私はあります。

仕事のできない人が上司になると、真綿で首を絞めるようにじわじわと時間と精神を蝕まれます。

社会人歴が浅い時に、そのような人が上司になって仕事がうまくいかないと、「上司が仕事できない」なんて発想にはまず至れず、「うまくいかない原因は自分にある」と思い込んでしまいます。

私自身も、今の仕事の経験がほぼゼロの時に残念な人が上司となってしまい、精神的に追い込まれるなど大変な目に遭いました。
(そして、その上司が残念な人だったと理解するまでに数年要しました。)

そして今(記事作成当時)もまた、仕事のできない人が上司になって、現在進行系で悲しんでいます。
というか、あまりにも腹が立った勢いでこの記事を書いてます。

今回は、このように上司ガチャの引きがかなり悪い私が、(日頃の恨みを込めて)仕事ができない上司から逃げたほうが良い理由、②残念上司判別方法、③残念上司から逃げられない時の対処法をここにまとめようと思います。

今回の話は、私がシステム導入に携わっているということもあり、プロジェクトワークを前提としていますが、そうでない仕事に従事されている方にも参考になる部分があると思います。

特に、これから上司ガチャを引く方、もしくは既に外して困っている方にとって役立つ内容を書いた自負がありますので、そういった方のお役に立てば幸いです。

尚、ここで私が言う「仕事ができない」とは、パワハラやセクハラが酷いといったような人外のことではなく、シンプルに無能のことを意味しておりますので悪しからず。

仕事ができない上司から逃げたほうが良い4つの理由

ここに挙げる理由の共通項はどれも、「相手の立場に立って考えられない」ことに発しています。

仕事ができない上司は、お客さんのことも、部下のことも、全然考えてないのです。

成長できない

一番の理由は何と言ってもこれ。手本とするべき上司が手本となり得ないので、成長できません。

むしろ、悪いやり方を学んでしまうリスクを考えると、マイナスになるかもしれません。

また、残念上司にありがちな態度なのですが、「部下を育てる」という発想がそもそもないです。

部下が何かミスをしてしまったり非効率な挙動をしていたら、アドバイスして育てていくのも上司の重要な役割だと私は思うのですが、我関せずと言わんばかりに何も言いません。

向こうから何も言ってこないので、逆にこちらからアドバイスを乞おうとしても、「まあそのままでいいんじゃない?」とか「とりあえず持っていってみようか」など、自分の意見ゼロの当たり障りない反応が返ってきたりします。これでは聞いた意味ゼロです。

何も考えずに仕事してきた人は、いざ教えを乞われたところで、自分の中に知見がないので曖昧な返答をしてお茶を濁すか、頓珍漢な発言をすることしかできません。

つまり、アドバイスをしてくれないのではなく、アドバイスができないのです。

犬の道を走ってきた人は、犬の道を示すことしかできません。
(犬の道については、「イシューからはじめよ」を読んでみてください。考えること無しに仕事をするのがいかにマズいことか、よくわかります)

イシューからはじめよ(amazonリンク)

社会人歴がそれなりにあって他の人と比較できるならまだよいのですが、この手の上司に初手で当たった場合は最悪です。

これまでに比較対象がいないので、その上司の立ち居振る舞いが適切なものかどうか判断が難しいからです。

上司の一挙手一投足全てが正しいんだ!と思い込み、何でもかんでも見習った先の結末がどうなるか、想像に難くありません。

大切なのは、自分の頭で考えることです。

仕事が回らず疲弊する

当然のことですが、上に立つ人が無能だと仕事が回りません。

特に困るのは、仕事の基本中の基本、報連相ができない人が上司の場合です。

プロジェクトワークにおけるリーダーは、何らかのタスクを認識したら、それを部下に無理ない日程で適切にタスクを割り振るのが基本的な役割の1つです。

しかし、この基本所作をこなせない人が上に立つとどうなるか。

答えは「期日ギリギリに催促されてから慌てて部下にタスクを振る」です。

これは部下からすると物凄いストレスです。

自分が悪いならまだしも、上司が振るべきタスクを隠し持っていたせいで唐突に平和だった日常が崩されるなんてこんな理不尽なことはないです。

しかも、期日ギリギリ(酷い時は既に過ぎていることも)にタスクをこなすせいで、チームの評判も下がるばかり。何一つ良いことはありません。

これを回避するためには、上司にタスクを振るPMOのような役割を持つ人に対し、自分も宛先に含めてもらいタスクを拾っていくしか無いと思います。多分、本来のロールではないけど。

また、コミュニケーションコストがめちゃくちゃかか上司もいます。

上司がメールやチャットを捌くことができず未読がたまりすぎて、そもそもこちらが送った内容を見てくれないのです。

質問をしても返事は全然返ってこないし、何度も何度も同じ内容の連絡をしなくてはいけないなんて、これほど無駄なことはありません。

酷い時は、既に共有した資料を「送ってくれない?」と言われることもあります。メールやチャットも見てないし、自分で保存したファイルもデスクトップが散らかり過ぎてすぐロストします。

私はかつてこの手の上司に苦しまされたので、「どうしたらチャット見てくれますか?」とお尋ねしたことがあるのですが、上司から「気付くまで送ってくれたら見れるよ笑」と返され、この時ばかりは炭治郎の気持ちがわかりました。

クライアントから信頼されず心を病む

プロジェクトの成功にはクライアントとの信頼関係を築くのが必要不可欠ですが、残念上司はまずクライアントから信頼されていません

クライアントから上司が信頼されていないということは、当然部下も信頼ゼロからスタートです。

クライアントとの信頼関係がない状態というのは結構キツいです。

こちらから何かを依頼しても非協力的な態度を取られてしまうので、プロジェクトが中々前に進みません。ただでさえ過酷なプロジェクトワークで心無いことを言われるとメンタルもやられます。

クライアントから信頼されていない要因は、私の経験則からして2つあると考えます。

1つは「約束を守らないこと」、もう1つは「無茶な依頼をすること」です。

「約束を守らない」というのは、相手からの依頼を期日までにやらなかったり、「質問あったら何でもどうぞ」と言いつつ、いざ質問されても無視したりする態度です。

会議中お客さんから質問されて、「後で調べてから回答しますね」と持ち帰りつつ、そのまま返事をすることは未来永劫なかった…というのはよくある話です。

「無茶な依頼」というのは、無茶な分量を無茶なスケジュールで依頼することです。

自分は期日までにやらないのに、相手に対しては無茶な依頼をするなんて、こんな虫のいい話はないですね。要するに部下に対する振る舞いと同じことをクライアントにもするわけで、これでは信頼を失うのも当然です。

なので、部下の振る舞いとしては、上記2点を確実に守って信頼関係を築き直していくプレイングが望ましいと思います。

クリシェですが、『信頼を失うのは一瞬、取り戻すのは一生

正当な評価がされない

先程、残念上司は人に教えることができない、という話をしました。
それはつまり、どんな仕事が良い仕事なのか判断できない、人を評価する尺度を持っていない、ということを意味します。

部下のどんな立ち居振る舞いがよいか判断できないのですから、評価する際もぼやっとしたイメージで語るしかありません。

なので、誰であろうとも「いいと思います」とか「問題ないと思います」と言ったような、カップラーメンのような評価しかできないのです。

これは部下からすると大きな問題です。

何と言っても、仕事のモチベーションに関わります。
何をしようとも、基本カップラーメン評価なのですから、頑張る意味を見い出せません。
成長できない、仕事へのやる気も起きない、まさに負の連鎖です。

また、評価内容と実力とが乖離している場合は、後の悲劇を生み出しかねません。

例えば、まだまだ上の職位には実力不足な人が「いいと思います」といったような薄っぺらい評価をもらい、そのままプロモーション(昇進)したとしましょう。

お給料が増えてハッピー!今後のお仕事はちょっぴり不安だけど頑張らないといけません。
上司も「俺が昇進させてやったんだぞ」と言わんばかりの満足げな表情です。

しかし、それはその昇進した人にとって本当に良かったのでしょうか?

短期的にはハッピーかもしれませんが、その後職位と実力のギャップに苦しむのは誰でしょうか。
下手をするとギャップに苦しむあまり、メンタルを壊してゲームセットすることも。
(ギャップによる強制的な能力向上パターンもありますが)

上司には、部下の能力を見極めて、適切なフィードバックを行い、適切なタイミングでプロモーションを推薦する義務があると私は思います。

それを怠る人は、はっきり言って、組織にとってマイナスです。

仕事ができない上司の判別方法

では、一体どのような人が「仕事ができない人」となり得るのか、判別方法を2つ書きます。

ビジネス基礎本に書いてあることができているか確かめる

驚くべき事実ですが、仕事ができない上司は、ビジネス基礎本に書いてあることがほとんどできていません。

まあ故に仕事ができないわけなのですが…

なので、まずはビジネス基礎本を一冊、真っ当そうなものならば何でも良いので、買って読んでください。そして、上司がその本に書いてあることをソツなくこなせているか確認してみてください。(本で学んだことを実務において照らし合わせることで、自身にも良い勉強になります。)

部下を持つようなクラスの方には少なくとも基礎はできていてほしいものですが、もし全然基礎がなっていなかったら…その上司の姿を見て学ぶのは避けたほうが良いかもしれません。
「この人大丈夫か・・・?」と思ったら、その違和感はだいたい当たります。

ちなみに、一冊オススメのビジネス基礎本を挙げるとするならば、この「コンサル一年目が学ぶこと」がよいです。

コンサル一年目が学ぶこと(amazonリンク)

尚、私の上司は、まず結論から話すことができません。

他の頼れる人に確認する

どのプロジェクトにも必ず大車輪の働きを見せている人はいるはずです。
(いなかったらそのプロジェクトは崩壊しています)

そのような「この人だったら頼れそうだな」と思う人に、やんわりと仕事が回らない悩みや上司に感じている違和感をぶつけてみてください。

そこで、「あーやっぱりね…」みたいな反応が返ってきたらクロです。あわよくばそのままその人を味方に付けましょう。

そうすれば今後、その人はきっとあなたの仕事の相談に乗ってくれますし、あなたもその優秀な人を見て学ぶことができるようになります。

最も良くないのは、上司一人だけしか知らない世界に閉じこもってしまうことです。

悩んだら相談するのは、自分を守るためにとても大切な行為です。

もし仕事ができない上司から逃げられない時は

上司ガチャに失敗してしまったら、今後の自分のことを考えると「逃げる」というのが最良の選択肢だと思いますが、すぐさま逃げるというのは現実的には難しいことが多いです。

下手な逃げ方をすると逆に自分のキャリアが傷つきかねません。

なのでここでは、そんな残念上司とお付き合いせざるを得なくなった場面で、どのような振る舞いをするのが望ましいか、私の経験を踏まえて書きます。

もちろん、キャリアが傷つかないのであれば、逃げるのが最善であるのは間違いありません。

上司をうまく操る

これまでにも述べてきましたが、残念上司は自分の頭で何も考えません。

なので、クライアントから言われた通りのことだけをする、いわゆる「御用聞き」になってしまうのが世の常なのですが、これを逆手に取れば、部下の御用聞きにもなり得るということです。

なので、今後の自分のためにも、うまく操ってやりましょう

具体的に言うと、自分のスキルアップに役立ちそうなタスクは率先して請け負い、そうでないタスクは可能な限り請け負わないようにするのです。

ポイントは「率先して請け負う」ことです。

自ら進んでタスクを引き取ることで、やりたくないタスクを断りやすくなります。

タスクを選別して請け負うためには、日頃からタスクのゴールをイメージする活動が必要なので、良い思考訓練にもなります。

最も良くないのは、上司から言われただけのことをするマシーンに成り下がることです。

なんたって、その上司の指示が間違っていることが往々にしてありますからね。その仕事が徒労に終わり、時間と精神を徒に消費しかねません。
(尤も、どんな上司の指示であれ、何も考えずに仕事するのはご法度ですが)

仕事をコントロールして自己研鑽の時間を増やす

仕事を通じての成長があまり期待できない以上、仕事に割く時間はできるだけ減らすべきです。

仕事より自己研鑽に励んだほうが今後の自分のためだと判断できるのであれば、とっとと店仕舞してアフター5(死語?)を充実させるのがよいです。

上述の「上司をうまく操る」にも書きましたが、タスクの量をコントロールすることで、定時には帰れる状況を作り出してしまいましょう。

どんな時間の使い方をすれば自分の今後の人生に資するかを考え続けることが肝要だと思います

おわりに

ここまで「仕事ができない」「残念」「無能」といった、あまり気分の良くない言葉を連発してまいりましたが、安直な「無能」のレッテル貼りは危険だと思っています。

特に、慢心するのはよくありません。

別に上司を貶めたからといって、自分が優秀になるわけではないです。慢心は自身の視野を狭める結果となりかねません。

上司の良くない点ばかりに着眼するのではなく、自分の悪い点も悪いと認め修正できるような謙虚な姿勢でいることが大切だと思います。

また、多くの場合、上司となる人は部下より経験値では勝っているはずです。

部下の視点からでは観測できないような、思いもよらないシーンで大活躍していることだってあるかもしれません。

上司の良いところを探す活動は、自分にとっても良い勉強になると思います。

かつて私は、(上司の残念なところしか知らなかったので)まだ与り知らぬ強みを学ぼうと思って、「得意分野って何ですか?」と上司に聞いたことがあります。

すると、「お客さんとのコミュニケーションには自信あるよ」と想定外の返事が戻ってきました。
なんと、私目線からすると全くそうは見えなかったのですが、そんな強みがあったのですね、としみじみ思っていたところ、追加の一言

「タバコ休憩中に談笑して仲良くなるの笑」

やっぱこいつクソだわ

おしまい

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